「ディートリッヒ・ボンヘッファーの思想‐特にカール・バルトとの関連で」  

 

川上純平

改訂版 2008年5月13日

(初版 2007年8月15日)

 

 

結 論

 

 ディートリッヒ・ボンヘッファーは、彼自身が告白しているように様々な意味で恵まれた家庭に育った。若くして優秀な神学者として歩み始め、バルト神学と出会い、「教会論」「キリスト論」に強い関心を持ち、牧会に尽力し、エキュメニカル運動にも積極的に関わり、また、いち早くヒトラーが誤った指導者となることやユダヤ人問題に気付き、ドイツ教会闘争において神学的に重要な発言と行動を行なったわけであるが、当時の教会はボンヘッファーをよく理解できていなかった。またヒトラーに対するクーデター計画に参与したことでナチスに処刑されてしまった。

ボンヘッファーの思想と生涯の位置づけや評価は、その時代、人によって異なるものもあるのかもしれない。しかし、そこにはバルト神学の影響を受けながらも、独自の道を歩もうとした軌跡を見ること出来る。

同時に、「キリストの現実の具体化」を中心とするボンヘッファーの思想と生涯は、その問題点を克服するということも含めて今日も教会と神学に連なる多くの人々に多大な影響を与えている。

 

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