キリスト教史とは
作成:川上純平(2008/2/5)
「キリスト教史」とは、キリスト教の起源と発展とを現象学的、歴史学的に研究することによって、その本質的意義とキリスト教以外のものとの関わりを理解しようとする学問である。しばしば、「教会史」と言い換えて使用される場合があるが、その場合は、その時代の政治的、経済的、社会的、思想的状況との関連でキリスト教を歴史学的に研究する「キリスト教史」ではなく、むしろ狭い意味での「キリスト教史」つまり、「教会」と「教会」に関連する内容を主にして歴史学的に研究するものを指す場合が多い。
また、「キリスト教史」は、それぞれ、教会史(※この場合は、単に「教会」の歴史を扱うものを示す)、教派史、時代史、地域史、個別教会史、教理史、神学史等に分類することができる。神学の部門別の名称である「歴史神学」はこれに属する。ちなみに「初代教会」や「原始キリスト教」の研究は、「聖書学」において研究されるものであるが、「キリスト教史」においても取扱われる研究対象である。
〈参考文献〉
・『キリスト教大事典』、教文館、1991年〈改訂新版第10版〉