組織神学とは                                       

 作成:川上純平(2008/2/5)

組織神学とは、聖書の釈義によって得られた神学的認識の内容が現代においてどのような妥当性を持つかを問うもので、その名称は17世紀に由来するが、そもそもはキリスト教信仰の真理内容を系統的(ここで言われている「組織」とは「体系的」という意味である)に論述する学問であったゆえに、「神学」そのもの、あるいは、「教義学」(ここで言われている「教義」とは教会によって公に承認されたキリスト教の教えであり、そこには聖書と個人の信仰体験が前提となっている)とほぼ同じ意味で用いられてきたものでもある。

組織神学はさらに各項目に分類されるのであるが、この「組織神学」という名称は神学の部門を分類した場合の名称であるゆえ、これをさらに以下のように「組織神学、教義学、倫理学」と各項目ごとに分類した場合の狭い意味での「組織神学」とは区別される。神学者パウル・ティリッヒは弁証学的展開性(弁証学:キリスト教が真理であるということを世界に対して弁明することに関する学)を「組織神学」とし、神学者ヴォルフハルト・パネンベルクは弁証学を含みつつ、倫理学を含まないものを「組織神学」とした。それゆえ、この名称は「組織神学、教義学、倫理学」と分類した場合の、そこに含まれている狭い意味での「組織神学」とは区別される。ちなみに「宗教哲学」「信仰論」もこの部門に含まれる。

組織神学は次のように項目ごとに分類される。

・組織神学・・・・・世界と歴史におけるキリスト教の本質と存在の意味について神学的に探求し、語ろうとすることで、弁証学的なものである。

・教義学・・・・・神の本質とその働き、神の現実存在とその恵みが何かを教会における信仰において神学的に探求すること。教義学の構成は神学者によって異なるが、その多くは「使徒信条」に基づいたものであり、例えば神学者カール・バルトの『教会教義学』の場合は以下のようになる。

1.神の言葉論〈序論:プロレゴメナ〉(啓示論、聖書論を含む)

2.神論(予定論を含む)

3.創造論(人間論を含む)

4.和解論(キリスト論、教会論を含む)

5.終末論〈救済論〉(聖霊論を含む。未完成)

・倫理学・・・・・キリスト者と教会が神の愛の証人としていかに生きるかを神学的に探求すること。

 

 

〈参考文献〉

 

・『キリスト教大事典』、教文館、1991年〈改訂新版第10版〉。

・石井裕二著『講義:神学7 講義レジュメ及び講義ノート』、同志社大学神学部、 1992年。

・『キリスト教組織神学事典』、教文館、1992年〈第5版〉。

『岩波キリスト教辞典』、岩波書店、2002年。

 

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